発電所やガス製造所でつくられて、わたしたちの家庭にとどけられるエネルギー。じつはこのあいだにさまざまなロスが発生していることをご存知でしょうか。火力や水力を電源とし、電線を通ってくる電気の場合、発電においては約40%が、送電においては約4%のロスが発生。総じて約60%のエネルギーが知らず知らずのうちにムダになっています。一方、メタンやプロパンを原料とし、ボンベやガス導管で運ばれてくるガスの場合、製造においても輸送においてもほとんどロスが発生しません。
なるべくエネルギーをつかわず、なるべくエネルギーをムダにしないエコライフを考えるとき、指標として参考にしたいのが、一次エネルギー利用率と機器稼働率、そして、このふたつからもとめられる総合エネルギー効率です。例えば、調理機器では、ガスコンロの一次エネルギー利用率は100%、機器稼働率は約56%、総合エネルギー効率は約56%、IHヒーターの一次エネルギー利用率は40%、機器稼働率は約90%、総合エネルギー効率は約36%となっており、ガスコンロは総合的にみると効率がよいといえます。暖房機器や給湯機器も同様に数値がでているのでいちど比較検討してみるのがおすすめ。冷房の設定温度の工夫や使用機器の選定でさまざまなロスを上手になくしていきましょう。
一次エネルギー発電値 H12年.9電力会社基準、低位発熱量基準による
○ガスコンロ、エコジョーズ、電磁調理器、電気式床暖房、蓄熱式電気暖房器ーメーカーカタログ値 ○電気温水器 平成10年3月(財)産業創造研究所発行レポートより算出 ○エコキュート 住環境研究所データより