大雨や強風により深刻な被害をもたらす台風。その発生・接近・上陸は7~10月にもっとも多くなり、9月以降、南海上から放物線を描くように日本に近づきます。
2019年、9月の台風15号と10月の台風19号も同様の経路をたどり、猛烈な勢力をもって、道路の陥没、河川の氾濫、土砂の崩壊などを引き起こしました。
ライフラインの寸断も広範囲化・長期化し、なかでも停電が市民生活に大きな打撃を与えたことは、いまだ記憶に新しいところです。
出典:国土交通省気象庁「台風について」

台風15号と台風19号による大規模停電をうけ、いま、あらためて注目を集めているのが家庭用蓄電池。
電力会社から供給させたり太陽光発電で発生させたりした電力を蓄えておける設備で、
スペックなどによる差はありますが、停電時に照明・空調・給湯を一定時間まかなえます。
実際、台風15号と台風19号による大規模停電に見舞われた地域でも、家庭用蓄電池を設置している世帯からは、「エアコンがつけられた」「冷蔵庫がつかえた」「スマホが充電できた」など、停電時の不便さを軽減できたという声が挙がっているようです。


家庭用蓄電池とひと口にいってもそのタイプはさまざま。室内に設置する手軽なポータブル型と、屋外に設置する大容量の定置型があり、定置型には選択範囲のみに電力を供給する特定負荷型と、家全体に電力を供給する全負荷型があります。定置型は太陽光発電システムと連携させられるほか、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムであるエネファームとも連携させられ、これによってより安定的に電力が供給されるようになります。